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電子書籍時代のブックデザイン 26―InDesignCS5のEPUBの書き出しについての雑感

Creative Suiteをアップグレードしたので、早速InDesignCS5でのEPUB書き出しを試してみた。簡単にその印象を報告する。

結論から言うと、EPUB書き出しの機能アップを期待して、InDesignC3やCS4からCS5にアップグレードを考えている方がおられるのなら、少し考えたほうがいいかもしれない。
試しに前回CS4で制作した電子ブック《L'hommage à Daido Moriyama》をCS5で開き、あらためてEPUB書き出しをしてみたが、大きく変わった機能とかはなかった。当然、書き出し後もそれほどの違いはみとめられない。相変わらず文字サイズを変えればレイアウトも変わってしまうし、縦組みなんてできはしない。
もちろん何も変わっていないわけじゃなく、しいてあげればAdobe Digital Editionsでの再現性は良くなった。良くなったというのは「文字化けしにくくなった」ように思う。Adobe Digital Editionsを積極的に使う人であればアップグレードも悪くはないのかもしれない。
もちろん、EPUB以外の機能はいろいろ進化しているらしいから(日常使っているCS4でさえどんな機能があるかよく知らないのだが)、そういった機能をもとめてアップグレードするのに問題はないと思う。動きも少しきびきびしているような印象もある。

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Adobe製品にケチをつけるつもりはないし、DTPの最初期からお世話になっているアプリケーション群への愛着は強い。現段階ではEPUB制作に対して強力なアドバンテージは見当たらないものの、開発者の方たちは日々努力されていることであろうから、次期バーションアップに期待したい。
アプリケーションへの不満はいつだってあるものだが、それをあげつらったところで前には進めない。できる機能の中で最善を尽くすしかない。それがクリエーターというものだろう。

せっかくなのでCS5で《L'hommage à Daido Moriyama》に目次をつけようとしているのだが、どうも上手くいかない。レイアウトからやり直さなければならないようだ。

下の画像の上はInDesignCS4で書き出したものAdobe Digital Editionsで開いた画面。下はCS5で書き出しものだ。文字化けしなくなったのは有り難い。

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